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アリマ・ジュンコ個展

コピー ~ D 260 D 257

   枯枝にスズメがいっぱい留まった「スズメの木」、地平線まで延びた野径を挟んで向き合う仔狐の「おひさしぶり」、薄暗がりに咲くアネモネを囲んで魔女たちがお茶の準備、ひとりだけ箒に跨って糸のように細い上弦の月を見上げている「七人の魔女」…どの絵にも、この人でなければ覗けない不思議な空間が描かれている。そして心を澄ますと、それぞれの絵の主人公たちの呟きが聞こえてくる。

 21日から荻窪駅前で開かれているアリマ・ジュンコさんの個展。雑用に追われて、最終日の今日やっと駈け付けることができた。最終日ということもあってか会場はギャラリーでいっぱいだ。それも殆どが中年の女性。子どもの絵本を通してアリマさんのメルヘンチックな作品のファンになった方が多いようだ。

 彼女とは、ちょっとドラマチックな経緯があって昨年28年ぶりに再会を果たした。昨年、私は自分の生家を舞台にした民話のことを書き、タイトル部分を写真で紹介した。そこに写っていた「挿絵:アリマ・ジュンコ」の文字を見た、マイミクシーで編集者のkikkoroさんから連絡が入った。「アリマさんなら、ちょうどいま荻窪で個展を開いていますよ」…。彼女と最後の付き合いは小学館の雑誌に連載した私の作品『日本の民話』の挿絵をお願いして以来、数えてみると28年を経ていた。翌日、kikkoroさんに同行をお願いして個展会場を訪ね、28年ぶりの再会を果たしたという次第。

 ジュンコさんは著名な童話作家・有馬志津子さんのお嬢さんで、デビューの頃はお母さまの本に挿絵を描かれていた。私の作品に挿絵を描いてくださったのも その頃で未だ少女のような初々しさだった。驚いたことに28年ぶりのジュンコさんには、その初々しさが残っていた。あの異次元世界のような不思議な絵の魅力は、彼女自身の持つ幼子のような純粋さ、透明感から生まれたものと改めて思い知ったことであった。
 今日の彼女は渋い大島紬。和服姿は初めて拝見した。二人の大きなお子さまがいらっしゃるとかで、落ち着いた奥様らしい風格を感じたが、透明な輝きは変わることがなかった。
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by 杜の小径  at 20:57 |  日記 |  comment (2)  |   |  page top ↑

麹町倶楽部 月例歌会

koujimati.jpg
 
 麹町倶楽部の第117回歌会が麹町公民館で開かれた。今夜は「南の風」代表・高原伸夫さん、横浜歌会から澤尾幸夫さん、澤比路子などが参加され、賑やかな歌会となった。最近の麹町では男女共に若い方の新加入がめだつ。若いだけでなく本物の詩人としての才能や感性の持ち主ばかり。赤井登代表も平均年齢がだいぶ下がったと喜んでいる。今夜の結果は、以下の通り。(敬称略)

【自由詠】
   年に一度
   居どころを明かす
   山の漆
   今年も
   極上の赤でお出まし(澤比路子・一席)

   失った日々には
   触れないで
   ふたり
   静かな
   笑顔を交わす ■笑顔=ほほえみ(酒井映子・同二席)
          
   夕暮れの手前
   なんということなく
   ふらり
   鍵を
   渡される(小杉淑子・同二席)

   行き暮れて
   海を見ていた
   行き連れの
   野良犬きみも
   海を見ている (森崎一三。同三席)

   草むらで
   笑いさざめいている
   茸たちから
   灯りひとつ貰って
   森に入っていく (柳瀬丈子・同三席)

   片手に
   一握の ■一握=いちあく
   すすき
   山頂の風
   連れもどる (村瀬杜詩夫・同三席)

【題詠/遊ぶ】
   食べ物で
   遊んじゃいけません
   と、いいつつ
   オムライスに
   くまさんを描く (松尾さやか・一席)

   遊び上手は
   人生の達人
   と 言う
   まだまだ
   はげまなくては (小田明子・二席)

   地震という
   誘惑に
   「遊び」という技で
   立ち向かう
   五重塔 (山碧木 星・同三席)
     
   一人は    
   心が遊べるよ
   と
   十一月の半月が
   つぶやいている (扉・同三席)





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