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楊静(Yang Jing)コンサートへ

   楊静さん    中国琵琶    2009_0308_145123-IMG_0143.jpg

 狛江エコルマホールで行われた楊静(Yang Jing)のコンサートへ。この企画に関わっている書家で俳人でもある田坂州代さんのお招きによるもの。楊静さんは中国河南省出身で、現在スイスに住んでいる中国琵琶奏者。作曲家の三木稔さんに見出され、氏の作曲した「源氏物語」のアメリカ公演で主演したのを契機に世界的に才能を認められ、現在はヨーロッパを中心に活躍している。三木稔さんが住んでいる狛江市が音楽の街つくりを目指して「夢コンサート2009」を開催するに当たり、恩師の誘いで特別ゲストとして参加したもの。

 亀茲舞曲(シズカ楊静作曲)は、新疆ウイグル自治区にあるオアシス都市『クチャ』を描いた曲らしい。クチャはシルクロードの歴史でも他に類を見ない程古代から非常に音楽が盛んで、そのレベルは他の国と比べても最高級であったらしい。あのシルクロードを渡った高僧として知られる玄奘三蔵も、「亀慈国(クチャ)の管弦伎楽は他の諸国からもはるかに優れている。」 と絶賛したと伝えられている。昔も今もクチャはシルクロードきっての音楽の都としてその名を知られている。楊静さんの作曲・演奏も、その名に恥じない素晴らしいものだ。NHK特番『シルクロード』に出てきたクチャの街の様子が、頭の中に蘇って来るようであった。

 それにしても中国琵琶は凄い! 三木氏の解説によると、日本の琵琶と違い、發(ばち)を使わずまるでフラメンコギターのように指(右手の全ての指先にプラスチック製のピックをはめている)を駆使し、単音を中心としたソロ演奏する。
 フレット(日本では柱という)は日本の琵琶のそれよりはるかに多く30フレットもあり、ローポジションから相当なハイポジションまで満遍なく弾き分けている。時折絶妙なタイミングでハーモニクスを入れたりもする。トレモロが多いが、それも人差し指と中指の2本指だけによるもの、それに薬指をくわえた三本指によるもの、人差し指だけによるホルタネイドピッキング(ダウン、アップと上下連続でピッキングすること)など、様々である。驚いたのは左手の人差し指、中指、薬指で一番下の弦を開放(何処も押さえない、という意味)でトレモロし、同親指で2,3,4番目のハイポジションでメロディーを弾くものである。そればかりではない。左手で同じく一番下の弦を開放でトレモロし、右手でボディを叩いたりなどもする。私はギターをやっているが、私が知っている限りでこういうトレモロはギターでは未だかつて一度も見たことはない。私の隣席に母親に連れられた二人の小学生がいて開幕までは騒ぎ回っていたが、楊さんお演奏が始まると石のように沈黙して聴き入っていた。腕白坊主どもさえ黙らせるほどの神技だったと言えよう。アンコール曲は「ワタシ、日本ト オ酒ダイスキデス」と片言の日本語で挨拶して即興の「お酒」を演奏。曲中に「黒田節」のメロディを挿入して聴衆の拍手を誘う茶目っ気もある。久しぶりに心から感動した演奏会であった。

 「夢コンサート2009」の他の出演者は以下の皆さん。。
   三塚幸彦・大河内淳矢・戸川藍山(尺八)
   木津陽介(クラリネット)
   渡辺文子(ピアノ)、
   名古屋木実(ソプラノ)、
   牧野眞弓(ピアノ)
   渡辺正子箏アンサンブル、イズミ・スウイング・オーケストラ
   特別ゲスト 三木稔(作曲家)

   (写真:楊静さんと三木稔さん、演奏する楊静さん、アトラクション演奏)

   *お知らせ―明日から、また旅に出ます。しばらくブログを休みます。




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by 杜の小径  at 22:44 |  日記 |  comment (2)  |   |  page top ↑
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