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冬至の日 寒い日の詩(うた)

からす

 晴れた日は寒いというが、ここ二、三日の冷え込みは老残の身に堪える。気が付けば冬至だった。
三か月に一度の検眼のためK病院へ。瞳孔拡張剤を点眼したあと一時間ほど待たなければならない。髭でも剃ろうと「kinosita」へ寄るが、月曜日で休み。時間潰しに神宮外苑をぶらつく。池の鴛鴦もかたまったままで動きが鈍い。元気なのは鴉ぐらいで、野鳥の数も少ない。鳥も寒いのかな。
昼どきになったので四谷三丁目の「角萬」に寄る。ここの手打ち蕎麦はまあまあだが、体が冷えていたので初めて鴨南蛮を頼む。真鴨を使っているらしくダシが利いていて意外に旨い。ただ鴨肉が硬い。察するにダシを取るために長時間煮たのだろう。
 検眼の結果は異常無し。吉祥寺辺りで一杯とも思ったが、キラキラしたイルミネーションが点く前にと、真っ直ぐ帰る。あれは嫌いだ。それに、麹町歌会へ持参する手料理の仕上げも残っていた。その手料理だが…、茶会などでも京干菓子くらいならいいが甘い物が苦手な私は、餡物などを何回も出されると些かうんざり。そっと懐紙に包んで持ち帰る。それと同様で、退屈凌ぎに作る素人料理が皆さんに迷惑を掛けていたかもしれないな。どうも独りよがりは、私の悪いクセだ。そう気付いたら、無性に恥ずかしくなった。折しも年末、これを潮時に私の勝手な道楽は幕を下ろすことにしよう。

  子どもの数だけ
  柚子を浮かべた
  冬至風呂
  貧しくても
  母は優しかった

  冬の杜は    ■杜=もり
  去ってゆくものばかり
  透明な光のなか
  ざわめきもなく
  冬桜散る

  一羽、三羽、二羽
  みな
  飢えているのか
  眼差遠き    ■眼差=まなざし
  冬至の鴉たち

  鴉よ
  上を向いて翔べ
  疎まれることが
  おまえの
  アイデンティティだ

  鴉よ
  哭いているのか
  疎まれるものの
  眼は
  いつも濡れている 
 
  欅
  白樫
  花水木
  みな裸なり
  われも亦    ■亦=また
  
  歳末の
  藍窮まれる
  天のした    ■天=そら
  翔ぶ構えして
  風見鳥  

  冬至の夜は
  鳥になる  
  話し相手は
  ブリキ細工の
  梟

  津軽アイヤ節
  低く流せば
  書架寒し
  指にて探す
  日本農民詩史

  書架の隅っこに
  新しい絵を
  飾る
  なんと贅沢な
  私のクリスマス・イヴ

  暮れの旅鞄は
  小さめでいい
  思い出を
  捨てに行くだけの
  旅だ

  ことし最後の買物は
  新しい手帳
  ともかくも
  手つかずの明日を
  信じよう

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by 杜の小径  at 09:14 |  日記 |  comment (0)  |   |  page top ↑
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