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春を食べる

         わらび1    ツクシ

   その人の昔に触れず花薊(杜)    *薊=あざみ
  
   蕗の薹 地も身ごもりの季となり(〃) *季=とき
   
   花あけび 人の愁ひを知るごとく(〃)
   
   二つ三つ ふくらむ莟 花菜漬(〃)  *莟=つぼみ
   
   生きるとは傷つくことか土筆摘む(〃) *土筆=つくし

 上に拙作の一行詩を並べてみました。さて、この5句に共通することは何でしょうか。 いずれも花の句? ブ~、違います。最後の土筆はスギナの地下茎から伸びた胞子茎(芽胞)で、花ではありません。正解は、いずれも食べられる山菜だということです。

 私が人一倍春を待つのは寒がりのせいでもありますが、より大きな理由は山菜を食べたいからです。いや、田舎育ちからかな? まあ、どっちでもいいや。とにかく山菜が好きなんです。でも、女々しいなどとは言わないで下さいね。昔、山菜採りは男女を問わず貴族の間でも盛んに行われていたんですよ。例えば万葉集には天智天皇の皇子、志貴皇子(しきのみこ)のこんな歌が載っていますよ。

  石(いわ)ばしる垂水(たるみ)の上の早蕨(さわらび)の萌え出づる春に なりにけるか
    *垂水=滝のこと  早蕨=芽を出したばかりの蕨
 
 今回の旅でも故郷の山野を歩いてみましたが、さすがに山菜採りには早過ぎたようです。で、豊橋から浜松に抜けるバイパス沿いの道の駅「潮見坂」で、土筆、蕨、菜花を求めてきました。菜花とは菜の花の茎を短く太くして莟を多く付けるように改良した園芸品種だから、正確には山菜とは言えないかもしれませんね。

 今日、それらを使って山菜ご飯を炊いてみました。レシピを簡単に紹介しておきましょう。①蕨は木灰(無い場合は糠でも可)で15ほど茹でてアク抜きをする。②土筆は関節にあるギザギザの袴を取り、軽く茹でる。③3合の米を洗い、米と同量の水に1時間ほど浸す。④炊く時は底に5㎝ ほどの昆布を敷き、乾燥シジミ70g、刻んだ油揚げ2枚分、2㎝ ほどに刻んだ ①と②を加え、更に醤油大匙2杯、酒少々を加えれう。⑤炊飯器のスイッチが切れたら、20分ほど蒸らす。⑥蒸し終わったら昆布を取り出し、残りの具を満遍無く掻き混ぜる。次に7分で出来る花菜漬を紹介します。①菜花は水洗いして根元を揃えておく。②熱湯を沸かし、それに花菜の根元を30秒、葉先を5秒浸してから水に漬ける。③3㎝ほどに刻んだら、塩をまぶしビニール袋に入れて揉む。これで香り豊かな即席漬の完成です。

【留意点】 ①山菜ご飯は醤油を入れ過ぎると焦げ付くので薄味に仕上げること。②油揚げは予め熱湯で油抜きしておくと、さっぱり仕上がる。③乾燥シジミが無い時は、浅蜊の剥き身、刻んだ蛸、剥き海老などダシの出る魚介で代用してもよい。

【注意点】 ①山菜採りでは、個人所有の山や入会権のある管理地へは無断で立ち入らないこと。②よく知られた山菜以外は採らないこと。例えば二輪草の若葉はお浸しにすると美味ですが、花が咲かないうちは猛毒のトリカブトにそっくりで、間違えて命を落とした人もいる。知らない野草は取らないように、くれぎれも注意しましょう。秋の茸も同じです。
 
               (写真:左から蕨、土筆)

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by 杜の小径  at 02:13 |  日記 |  comment (0)  |   |  page top ↑
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