FC2ブログ
 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。





※ スパム対策の為、暫くの間コメントは承認制にさせていただいております。
  コメントを頂いてから表示までにお時間をいただく場合がございますが、
  何卒ご理解くださいますよう、お願い致します。(管理人)

by 杜の小径  at --:-- |  スポンサー広告 |   |   |  page top ↑

新生『グラン パピエ』に贈る言葉

               ああああ

『グラン パピエ』という冊子が届いた。冊子のほかに1枚の振り込み用紙が同封してあった。改めて封筒を見ると、裏側に小さな紙が貼ってあり、次のような文章が印刷してあった。

 本誌を[謹呈]させて戴きます。
 身体の中にあふれる、まだ音価を持たぬ〈コトバ〉たちを表現するのに、実はもっともっと多様な方法があるように思えてなりません―
 さまざまな表現方法を取り上げていく中で、どこかの誰かにとっての心地好い方法が、偶然見付かるかも知れません。きっとそれは、あらたな表現者の誕生の瞬間なのでしょう。
 そんな瞬間を見続けていきたいと思っています。
 平成二十二年五月吉日                『グラン パピエ』発行人  

 奥付を見ると、発行人の欄に「ま のすけ」とあった。で、はじめて(あの、ま のすけさんが出されたのか)と合点した次第。これは創刊号つまり見本で、来月から隔月刊で本格始動するという。ま のすけさんとは麹町倶楽部でご一緒しており、彼の作品を通して知った「ことば」に関する普通の方とは違う感覚に敬意を持っている。その彼が新しい雑誌を創刊される。その心意気を壮とし、心からお祝いを申し上げたい。

 ここで見本誌に対する褒め詞を並べておけば無難だろうが友人(と私は思っている)としては、そうもいかない。はっきり言って、見本誌を見る限り前途に危惧を抱かざるを得ないのだ。すくなくとも、企画の大幅な手直しが必要ではあるまいか。首途に当たり言うべき言葉ではないかもしれないが、直言こそが友情だと信じて敢て…。三十数年本造りに関わってきた経験から言うと、このままでは数千万円の出血も予想される。そのくらいは覚悟のうえと言われるなら別だが、慎重のうえにも慎重な決断を期待したい。―微意を汲んで貰えれば幸いである。

昨夏、『あ・ら・まっのすけ』という袖珍版の五行歌集を戴いた。一口に言って、たいへん変わった歌集だった。装丁やタイトルも変わっていたが、各ページ書体を変えた編集手法にはド肝を抜かされた。歌集というより、まるで書体見本帳のようであった。奥付に「ブックデザイン ま のすけ」とあったから、ご自分で編集されたのであろう。或る意味で彼の才能を凝縮したような冊子だったが…。さて、では同じような詩集を出したいかと問われれば、私は即座にnoと答えるだろう。要するに彼の歌集だから、あの装丁・編集で良かったのだ。凝った装丁・編集という意味では、今回の『グラン パピエ』も同じである。ここで考えて欲しいのは前回は無料で配布した私家版だが、今回は対価を求める商品であることだ。不特定多数を対象とした「商品」の場合、奇を衒うような印象は避けるべきであろう。そこが、無償で配る私家版と異なる点である。
 一方で雑誌の内容には個性が無いように見受けられる。冒頭の「表紙のことば」に共同編集者の史緒さんの訳詩が載り、巻頭カラーページを、ま のすけさんの作品が飾っているので最初お二人の個人雑誌かと思った。言うまでもなく編集者は子、個人雑誌でないとしたら編集者は表に出ないほうがいいのでは…。
雑誌の方向性を決める執筆陣についても、何を目的に選ばれたのかはっきりしない。ジャンルが特定してないし公募欄があるから同人詩でもないようだ。実は執筆者16名中約半分は直接間接に私の知っている方だった。もし手近なところで間に合わせるといったお考えなら、個性ある新雑誌など望むべくもない。1ページ当たり10円(1冊850円)という対価に相応しい紙面構成をすべきであろう。
 本文の編集面にも大幅な改良が必要であろう。例えば水野プリンさんを「作品をお出し頂いた方」欄に絵師・絵本作家として紹介しているが、実際には挿絵扱いで作品の上にご自分の文章を載せている。これは、考えられないことである。絵本作家・水野さんは了承のうえなのであろうか。・
 雑誌の個性を占う公募欄に、唯一あるのが「自由律『題詠』」。<簡単にいうとお題を詠み込んだコピーライティングのようなもの>という説明があり、題詠例として「燐寸箱 長辺へにじり寄る春闘」などご自分の作品5句を揚げておられる。今後は、このような短詩を中心に雑誌を発行されるのだろうか。それにしては説明が抽象的過ぎて解りにくい。それに多くの人たちが、ま のすけさんが示された見本句のようなシュールな作品が出来るのだろうか。結局は、ごく一部の読者だけの投稿欄に終わってしまうという危惧もある。

 そして最も重要なことは、ま のすけさんに関してご本名、出自、経歴などについて全く明らかにされていない点である。私は彼と史緒さんを拙宅に招いていろいろ教えて貰ったり飲食を共にしたこともあるが、彼のことについては何も知らない。私の周辺の方に尋ねても、誰もご存知ない。一歌人としてなら私事を公表する必要は無い。だが、雑誌の発行者として金銭を扱い・編集責任者として作品を編集するとなると話は別である。たとえ概略でも実像を明らかにされたうえで、「俺について来い!」と進軍喇叭を吹いて欲しい。
スポンサーサイト





※ スパム対策の為、暫くの間コメントは承認制にさせていただいております。
  コメントを頂いてから表示までにお時間をいただく場合がございますが、
  何卒ご理解くださいますよう、お願い致します。(管理人)

by 杜の小径  at 06:22 |  日記 |  comment (2)  |   |  page top ↑
Comments

ありがとうございます。

ご無沙汰しております。(微笑)
お加減はいかがでしょう?

さて、本文『グラン パピエ』へのご意見ですが、確かにいくつかの点、
納得させられるところと、まぁ、自覚して(あるいはそのようなご意見を
頂くことまでを覚悟の上で)発行へ踏み切ったところとがあり、在り難く
お言葉を頂戴いたします。

ただ数か所だけ、誤解のなきようにこちらに記させて頂きますね。

<ぷりんさん>の絵に対しての件は、自分でも別個になるだろうと思っていた
のですが、彼女からそのレイアウトでのご提案がございましたので、素直に
甘えさせて頂きました。

また、数千万円の赤字については、ちょいとオーバーな気も致します。(笑)
そもそも、書店流通は一部取次外のリトルプレス取り扱い頂ける書店のみ
ですし、返本率は通常の雑誌の約1/100くらいです。
また、印刷ディレクションとマーケティングに関しては、とりあえず専門分野
でもございますので、赤字は、個人的に担える範囲になるだろうと予測致は
しております。
そちらの方面での、なにか好いアドバイスがあれば、是非お願い致します。

まぁ当初の発行目的の一つに、お若い方の表現の「場」をどんな形にしろ
ひとつささやかにでも作っておきたいというのがございましたから、
そこに賛同して頂ける知己友人もあり、お陰様でなんとか無償での0号発行
までたどり着きました次第。
寺本センセにも、あーして作品ご提供頂けましたし…。
本当に、ありがたい限りです。

欲や経営を優先させるならば、ビンボな3歳児などよりはるかにリッチな
年上の友人(とお呼びしてしまってよろしいものか…)らを対象にした詩誌の
発行をとも考えたいところではございますが、一例として「五行歌」を
挙げますれば、お若い方の参入はほどほどに在る様に感じますが、その内の
ほとんどの方は2~3年で他へ移っている現状を顧みるに、他ジャンルに
おいても、とにかくお若い方々のもう一歩突っ込んだ参加を促すような
仕組みと申しますか、それこそ「場」を作っておくことの方が急務と
考えるに至りました。

本来なら、かようなことは“ノブレスオブリージュ”として、3歳児など
より遥かに成功された「大人」な方々が行うべきなのでしょうが、何分にも
成功された方は成功された方で、あまりご本人らの手は汚したくない
のでしょうし(勝手な推察)、また、先行きの不透明への対応優先でお忙しい
のでしょう、社会的名誉の得られる投資にしか蓄財の0.1%すら廻って来ない
のが現状ですから、泣く泣く(←ってのはウソですけどね/笑)、この
不肖3歳児めが、とりあえずの一歩を踏み出しました。

というのが、『グラン パピエ』創刊0号発行の顛末でございます。
どうぞ、その辺り、お酌み頂き、今後ともご指導の程賜りますよう
よろしくお願い申し上げます。
(微笑)

         ―大切な友人へ
             『グラン パピエ』発行人 ま のすけ より


 * mixiにも同一の文章を書かせて頂いてます。
by ま のすけ 2010/05/09 01:39  URL [ 編集 ]

はいふく

ま のすけさん、いちばん お忙しいときなのに、わざわざ返事をくださって有難う。
 あなたの口から直接 決意のほどを伺って、ちょっとだけほっとしています。あなたのことですから、全てを検討したうえでの船出。私の心配など、たぶん杞憂に終わるでしょう。そうなることを願っています。
 
 釈迦の説法になりますが、現下の出版界は押し寄せるITの浪によって“紙文化”が崩壊しつつあります。大手出版社が看板雑誌をつぎつぎと廃・休刊しています。こうした状況のなか、既にご経験とは思いますが、取次では出版物に籠めた版元の想いなどは全く考慮しません。ただ商品性だけを考えて取引を決めます。また、仮にそれが魅力的な雑誌であっても、トーハン、日販はもちろん、大阪屋、中央社などの流通に乗せることは全く不可能な出版界の現状です。神保町辺りには地方の小売店を相手にする小さな問屋はありますが、取引条件は非常に厳しいようです。実情をはっきり申し上げれば、これらの問屋は自費出版屋が依頼者に「書店にも配本してますよ」という体裁を繕うのに利用する程度です。結論的に言えば、取次を使って流通経路に乗せることは不可能ですし、仮に出来ても返品のリスクが大きい膨大な在庫を寝かす結果になるので、寧ろ使わないほうが良いと思います。やるとすれば書店への直接卸ですが、売場面積が限られているので有名書店へ卸すのはなかなか難しく、それに営業活動のできる人材をそろえるのも大変です。

 以上のような実情から、同人誌の多くは会員制にして書店売りに頼らないようにしています。0号を拝見した限りでは、同人誌ではないようですね。これは、なかなか難しいと思いますよ。情報が氾濫している中では、多くの人が「読みたいもの」を厳しく選択しています。雑誌より単行本が売れるのは、そうした流れがあるからです。一流の執筆者を揃えた雑誌でもそうですから、あなたが目標とされる「若い方の発表の場」である新雑誌が、魅力ある紙面を構成できるとは思えません。仮にそのような形でスタートした場合、投稿された原稿をどのように取捨選択するのですか。見本誌では一行詩の公募に関し、全く触れていませんが応募した作品は全部掲載するのでしょうか。ハシにもボウにもかからないような作品が来たらどうされるのでしょうか。では、投稿作品に優劣をつけたとした場合、作品の良し悪しより、やっぱり購読者やスポンサーを優先するようになるでしょう。私の知っている雑誌でも毎号特定人物の出来の悪い作品を載せているので注意したら、大事なスポンサーだから外せないと言っていました。この点をきちんとしておかないと、知らず知らずに刊行物のクォーリティーを下げることになります。

 既にあなたは、未発売の雑誌の予約販売という画期的な販売方法をなさっているのですから、この際いっそ会員制にしたら如何でしょう。不特定多数を相手にした出版は極めて厳しいという現実を考えたら、会員制か同人制によってリスクを回避されるのが上策と愚考しますが…。何れにしても、あまり血気に逸らないようにしてくださいね。


by 杜詩夫 2010/05/09 05:49  URL [ 編集 ]
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

杜の小径

Author:杜の小径

杜のMENU
最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カテゴリー
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。