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雨が好きになる詩

   酒飲めど長梅雨の鬱払ひかね (杜詩夫)

 今日で六月が終わる。一年のちょうど半分が過ぎるからだろうか、或いは間も無く梅雨が終わるからだろうか、六月尽には他の月を送るのとは違う感慨がある。などと思いながら飲む酒である。
 
   梅雨湿るもののひとつに文の束 (杜詩夫)

 東京はさほどでもなかったが、九州は記録的な荒梅雨だったようだ。彼の地には友人も多く、その安否が気にかかる。古い来信で住所を調べ、見舞いでも書こうと思ったが通り一遍の文句しか浮かばない。何かあれば知らせてくれるだろうと、見舞状は止めにした。

   梅雨の晴間
   何を祈るのか
   捨てられた
   ビニル傘は
   十字架(クロス)の形(杜詩夫)

 バス停などに、未だ新しいビニル傘が無造作に捨てられている。1本280で買えるビニル傘を、わざわざ車内へ持ち込むことはないということなんだろう。番傘を修理して使った世代には、捨てられたビニル傘の啜り泣きが聞こえる。この詩は、それに応えるリクイエムのつもりだが、若い世代には何も聞こえないらしい。

 そういう人たちには無縁だろうが、最後に心に残る詩を紹介させて戴く。『帆翔』同人、坂本絢世さんの作品「待つ」です。

   待つということをしなくなってしまったので
   立ち止まると
   どちらの足から先に踏み出したらいいのか
   わからない
   風に聴いてみようか
 
   ああ 雨

   あの日
   閉じた傘の先端のとがった部分から
   こぼれ落ちた雨の雫が
   私の靴の中を濡らしたとき
   温かくて
   
   空のどこかで
   何かの都合が雨となり
   私の靴に入り込んできた雫が
   春の雨のせいだったとしても
   あまりの温かさに
   ひそかに泣いた

   それから 私は雨が好きになった
   体のどこかで いつも共鳴している
   ひび割れた白い陶器にも
   あの日
   靴の中を温かく濡らしたような雨が
   どこからか滑り込んでこないかと
   待つということを
   少しだけ思い出している

 (*「杜の小径」は、ただいま調子が悪くて写真をアップできません。mixi のブログは写真いりです。)
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