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叶 静游さんの「インド洋旅日記」

  前立腺腺癌と膀胱移行上皮癌都闘病中の叶 静游さんにつきましては、昨年このブログ(11月21日付)で作品をご紹介し沢山の方に大きな感銘を与えました。氏はアメリカのコロラド、ロッキー地方の御旅行の後、無事に再々種序つを終り、その後ヨーロッパでピアニストとしてご活躍中のお嬢さんの薦めでインド洋を旅されたとのことです。このほど、その旅のご様子を五行歌で綴って下さいました。以下に、その一部を紹介させて戴ます。

             2.png
           

  インド洋の旅日記【抄】
        
        叶  静游 詠歌
        和田 郁子 写真

  数え日に
  亡年の宴を断わり
  弧愁の旅に出る
  自然と対峙し
  先を見る

  八十の半ばに向う
  数え日に
  インド洋の貴婦人を訪う
  両腫瘍を抱えて
  美に浸る

  旅を重ね
  没我の境に
  浸る
  自然を友とし
  俗事を忘れる


  小さな存在の
  人間が
  大きな存在の
  宇宙を
  探る

              (3)

  セイシェルに
  サファイヤのような
  星が青く煌く
  濃緑の椰子の林や
  紺碧の海が眠る

  小康を得た
  避寒療養の旅に
  インド洋の貴婦人、
  モーリシャスを選ぶ
  原始の自然美に浴す

  モーリシャスの
  遠浅の白波が
  旭日に映え
  美しい
  韻律が心地よい

  ヒンズーが多く住む
  モーリシャスが
  祭りで賑う
  古式を尊び
  信仰で貧困を払う

  モーリシャスの
  朝の海浜に
  名も知らぬ
  数多の小鳥がピイチク
  ヤシの木陰を渡る
             5.png
            
  ハイビカスが
  見事に彩る
  モーリシャスの砂浜に
  人懐こく
  小鳥の戯れる

  国土の50%余が
  沃野のモーリシャスに
  その80%余で
  砂糖黍を産む
  玄武岩の噴土が散ばる

  イル・オ・ヒルフの
  緑青の海を
  クルーズする
  イルカが
  戯れる

  火山岩に囲まれた
  小さな滝に
  観光客が群る
  水しぶきを浴び
  俗気を拭う

             4.png

  イル・オ・ヒルフの
  白砂を踏み
  緑の海を泳ぐ
  美女の肌が
  黒光る

  モーリシャスに
  白砂が照り返し
  紺碧の空に白雲が棚引き
  藍色の海が光る
  悠久の時が流れる

  アンタナナリボの初春に
  喪中の若水を汲む
  妹の笑顔が
  よぎり
  大切な人を弔う

  八十三才を頂点に
  下り坂に入った肉体を
  労り労り
  自然の楽園に遊ぶ
  旅は活力の源泉
   
             6.png

  アンタナナリボの
  朝市が賑う
  貧しさを象徴するように
  物乞いが
  袖を引く

  レミュレパークに
  キツネザルを追う
  珍奇な横飛び猿の親子が
  愛嬌を振り撒き
  南国の草木が簇生する

  マダカスカルで
  刈入れ後の土壌を
  赤煉瓦に焼く
  赤い田舍家と土塀が
  立ち並ぶ

  アンタナナリボの市場も
  中国製品が圧倒する
  安価な日常用品に
  人々は群り
  競い買う

             7).png

  アンタナナリボの
  国際空港のトイレでも
  チップを要求する
  朝市の子供のスリといい
  この国はまだ暗い

  「金曜日のモスク」は
  三五〇年を閲する
  男性信徒の祈りの場
  イスラムが国教の
  首都モロニのシンボル

  コモロ連合は
  三共和国の統一体
  紛争が
  絶えない
  若い国

             8.png

  ミラクルモスクの
  弧影が
  村人の
  信仰を集める
  バオバブに年輪がない

  緑に光る
  「塩の湖」が
  コバルトブルーの
  インド洋を背に
  聖水を湛える

  白い積雲が
  まるで氷河のように
  インド洋上にある
  遠くスコールが
  走り抜ける

  マダカスカルの
  大晦日は特別ではない
  六月二十五日の夜は
  革命記念行事で
  盛り上がる

  セイシェルは美しい島国だ
  一一五の島から成る
  混血の八万人が
  クレオール語を
  常用する

  世界遺産ヴアレ・ド・メに
  双子椰子の雄花が
  メス株に向って
  雄々しく咲く
  自然の摂理

  セイシェル共和国の
  プララン島の北端、
  アンセラジオ海岸で泳ぐ
  インド洋の荒波が踊り
  癌巣を砕く

  セイシェルに
  満天の星が輝く
  手にとるように
  鮮やかな
  道しるべ

             9.png

  モーリシャスに
  一瞬の暗雲がかかり
  スコールが走る
  アマゾン原産のオオオニバスが
  パチリと蕾を開く

  アンタナナリボの丘陵に
  クーデターで焼失した
  メリナ王朝宮の城址が光る
  寄付金が中々集らず
  再建が進まない

  インド洋の自然を
  堪能している間に
  病状が消えた
  いつとなく
  年が変わる

  プララン島の運転手
  デスピリ君が
  巨体で愛嬌を振り撒き
  日本名で刺青したいとせがむ
  「耀」と名づける

  退職金での
  住居買いをやめた
  一人暮しが
  毎月辺境を行く
  世界地図を塗り潰す女


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