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もうひとりの武蔵野夫人

ジョウビタキ3


「武蔵野公園にジョウビタキが出たわよ」
 遅い朝食を摂っているところへ電話、語尾が鼻にかかる話し振りからKさんと判る。彼女は野鳥の会の会員で、ご主人は某私大のフランス語の教授ということから仲間内では「武蔵野夫人」と呼ばれている。が、性格は『武蔵野夫人』のヒロイン道子よりもオキャンな富子に近い。この人の電話は長い。早く切り上げないと味噌汁が冷えてしまう。「ありがとう、じゃあ行ってみる」と早々に電話を切ろうとするが、そうは問屋が卸さない。
「正月の予定は決まったの? 例のメンバーで蓼科へ行かない? もう雪が降って、シメやアトリが出ているそうよ」
 この一節には説明が要る。会話の中の「出る」という言葉に違和感を覚える人がいるかもしれない。<熊が出る>、<お化けが出る>といった使用例を連想するからだろうが、バードウオッチャーの間ではごく普通に遣われている。思いがけなく現れるというニュアンスを込めた言葉と思われる。例のメンバーというのは野鳥の会の地元有志数人で、例会のほかに観察旅行をしたり、時には焼き鳥屋の感察も行ったりする仲良しグループである。蓼科にはSという野鳥の会御用達のペンションがあって、殆んど毎年この仲間で訪れている。
 Sには暖房の効いた一枚ガラスの観察室があって、部屋の中から野鳥の観察ができる。ヴェランダの餌台にはヒエ、アワ、ヒマワリの種、クルミまで置いてあるので、シジュウカラ、アトリ、ウソ、ジョウビタキなど大小さまざまな野鳥が数十羽単位で訪れる。また、邸内のアカマツにネットで脂身を括り付けてあるので、普通は滅多に観られないアカゲラ、アオゲラ、コゲラなどのキツツキ類も頻繁に訪れる。ここ2年、私は蓼科旅行には同行していない。餌付けされた野鳥を暖かな室内から観察するのが、なんだか釣堀で釣りをやっているようでしっくりこない。、
 
 せっかく情報をいただいたから武蔵野公園へ行ってみる。この公園はICU(国際基督教大学)のゴルフ場を都が買収したもので、隣接する浅間山公園、野川公園、神代植物公園、深大寺、国立天文台などと一体になって武蔵野の森をつくっている。1時間ほど付近を散策したが、ジョウビタキの姿はなかった。鳥にも都合があるんだから、じっと待っていてくれるはずもない。こうしたことは、よくあることである。

 いったい、私は何を書こうとしたのだろう。また、由無し事を書き連ねてしまった。実はこのごろ知人から、ちっとも日記を更新してないが身体でも悪いのではという問い合わせが続いた。それで元気にしているよという証左に駄文を書いた次第である。左膝をかばいながら「一日一万歩」を続けたら足裏にマメができてしまった。初めての経験なので驚いたが近くのファーマシーに行ったら、「足裏にできた肉刺に貼る絆創膏」というのをちゃんと売っていた。特別なことではなかったようで安心した。年末の雑用を片付けたら正月半ばまで温泉のある静かな場所で過ごすつもり。また、ご無沙汰になりますが、そんな訳ですから他事ながらご放念をお願いしたい。

  
                 (写真はジョウビタキ)



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by 杜の小径  at 03:02 |  日記 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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